僕はタイガー

ただの日記でしたが、2015年9月から娘ログになってしまいました。

まだ混乱中

もうすぐ父の七回忌がある。もちろんオリンピックに丸かぶりのこの時期に飛行機の距離の実家に帰るわけにもいかないので、リモート法要だ。あれからもう6年。私はまだ母を許していない。父と家族を裏切ってきた母に優しくできないのもあるが、あんな思いをして死んでしまった父がかわいそうで、私一人くらいは怒っていてあげていいんじゃないかと思っている。

しかし、本当は私は何に対して怒っているのだろう。

ママさんバレーの監督と不倫していたこと?それを私に黙っていたこと?父が倒れて手術が終わった後に不倫相手を家に呼ぼうとしていたこと?一連の騒動で不倫を勧めた母の妹を含む親戚と疎遠になったこと?祖父と折り合いが悪く、父に祖父の介護を押し付け家を出て一人暮らしをしようとしていたこと?母のことが好きで結婚を反対されながらも関東の酒屋から九州の田舎の百姓に婿入りして、はじめはよそ者扱いだったが地域でだんだんと受け入れられていつの間にか地元に馴染んだ父を裏切ったこと?

親の不倫については何やっているんだという怒りはあるがそこまでのダメージはない。家は私の上京後に新しく別の場所に建てたもので、私には全く思い入れがない。親戚と疎遠になったことについては遅かれ早かれこうなったような気がするし、母に不倫を勧めた(煽った)母の妹をはじめとする面倒な親戚とつき合わなくてむしろラッキーとしか思わない。父に自分の実父である祖父の介護を押し付けて一人暮らししようとしていたことについては頭がおかしいとしか言えない。

私に不倫を黙っていたことには腹が立つ。母は私に何でも話しなさいと教育してきた。私はそれに従っていたが、大学を出て就職しだんだん母の考え方とズレが出てきた。母と話が合わなくなってきた、そう思っていた矢先の出来事だった。不倫していた親戚を蔑んだ発言をしていたのに自分はそんなことするんだ。そんな母に正直に生きろと教育されてきた私はなんなんだ。小さい頃の私をめちゃくちゃにされた気持ちになる。

そして父を裏切ったこと。全てを捨てて家に入った父を裏切った。これは許せない。父はおそらく母の不倫を知っていた。それでも母のことを好きだった。あとから父の仕事関係の人に聞くと、倒れるまでの数年間は本人は何も言わないがつらそうな様子だったようだ。もちろん私達子供にも何も言わなかった。つらい思い抱えたまま死んでしまった。

もうすぐ七回忌だというのにまだ気持ちの整理がついていない。

遺影の写真を探して見つけた、若い頃の父の笑顔が目に焼き付いている。小さい頃実家の前で兄弟に囲まれた笑顔、大学の部活で友達とつるんでいる時の笑顔、私が生まれた時の笑顔。思い出すと涙がとまらない。お父さん。やっぱり私はまだ悲しいんだよ。